1/1

《通常版》POVLACION//DESPERDICIO - Antibióticos Tape

¥1,000 税込

SOLD OUT

※こちらは通常流通版です
※11/14リリース

レーベルの新作としてPOVLACIONとDESPERDICIOのスプリットテープをリリースすることとなりました。
このタイトルは、2019年にPOVLACIONボンド氏の招聘により敢行されたコロンビアのDEAD HEROジャパンツアーの際に両バンドと共に発案、構想していたものです。ツアー時には時間的な問題にて断念し、その後制作中盤にて新型コロナの影響を受け中断を余儀なくされ、この度ようやくリリースできる目処がたちました。共に、日本の地方都市にてスペイン語で歌うスパニッシュパンク愛好家でもある両バンドのスプリットをリリースできることはレーベルとしてとても嬉しく、関わることができて本当に良かったと思える作品に仕上がりました。
カセットテープはプロコピー仕様、ジャケットデザインはモス田モス蔵、そしてリリースインフォメーションとしてスペインはマドリードのパンクバンド、SUDORの中心人物であるエクトルにとても熱のこもった長文のインフォメーションを書いてもらいました。文章の長さ的に、レコード店/ディストロのコメントで使用するには長すぎるかな、と不本意ながらもレーベル判断で核となる部分のみを取り扱い予定の店舗/ディストロで使ってもらう予定ですが、MothperdicioTapesではエクトルの書いた全文を掲載します。リリースへの期待が高まる素晴らしい文章なので、ぜひ一読してほしいです。
以下、エクトルによるインフォメーション全文です。

『彼が書く手紙はいつでも私に喜びと晴れ晴れとした気分与えてくれる。あらゆるe-mailを受けとる時、こんな気持ちになれたらいいのに。

私の日本の友人が、彼の住む仙台の地下200mの核燃料庫から私宛に手紙をくれた。彼はとてもハッピーで、ノンストップで笑い続けている。彼の姿を完璧にイメージできる。同時に彼は私に手紙を書いている。ビールを飲みながら、フルボリュームでスパニッシュパンクを聴いている。おそらくはRIP、もしくはToreros After Olé。まるで狂人のように書いては踊る。床にはしわくちゃになったファンジンの山。どんどん大声で笑い続け、ビールをもう一杯飲み、椅子に座り、そしてまた手紙を書き始めた。

今、私は彼からの手紙を読んでいる。十分すぎる幸せと喜びと共に跳び跳ねるように笑いはじめる。彼の素晴らしいレーベルであるMothperdicio Tapesから新しいテープをリリースするらしい報せ。私は祝福すべきニュースにビールを手に取った。一気に飲み干して、手紙を読み続ける。
信じられない!敬愛するDESPERDICIOとPOVLACIONのスプリットテープだなんて!神経が奮い立つ。日本へ行った日々の記憶が頭の中を駆け巡る。そこで彼らに会い、共にプレイした。そう、君に断言できるよ、彼らの放ったエナジーと情熱は忘れることなど出来ないものだった。そんなこと不可能だ。彼や、バンドがスパニッシュパンクを大いに愛していることを私はよく知っている。スペインの下水道から沸き上がった、騒々しく、速く、パンクに犯されたヤツラの音楽を好む連中......。私たちの最も悲痛なサウンドへの愛情を遠くに住んでいる友人と共有できることは、私の髪を逆立てさせる理由になる。
彼はリリースについて、それぞれ2曲のオリジナルソングが収録されていること、互いのカバーをプレイしていること、そして過去存在したベストなスパニッシュパンクをカバーしていることを教えてくれた。ESKORBUTOとRIP。今はもう聴けないけれど、今、聴くべき曲達。
私はビールを手に取り、ボリュームを上げた.......

POVLACIONが鳴り始める!Aaaargh!なんという狂気!スピード、マッドネス、汗と叫び。繰り返す日常と退屈の中で私たちを抑圧する世界への反逆。止まることのないドラム。常識を覆すエナジー。ベースとギターはサウンドと融合しながら、ネックを掻き鳴らし、アンプから吐き出している。そしてボーカル.........これについては分けて言及したい。なぜって?本当に驚いたからだ。シンガーの悲痛で、やけくそな声色は本当に素晴らしいし、歌詞のスペイン語の響きの良さにも驚いた。これは、リアルだ。POVLACIONサイドの最後の曲、"HISTORIA TORISTE"。私がパンクになって以来、世界の中でもフェイバリットなバンドの曲だ。本当に興奮したよ。この曲はとても悲しく、いつでも目前に現れる死を連想させる。それらは、ESKORBUTOのたくさんの曲に反映されているんだ。絶望を歌うことは、この現代を歌うことであり、さらに言えば、クソなCOVID-19によって私たちの生活や、病院は抜本的な死にさらされている。ここスペインでは、HISTORIA TORISTEをプレイするグループはたくさんいるけど、POVLACIONの様に演奏はできていない。POVLACIONは全ての解釈が完璧だ。ベース、ギター、ドラム、そして日本からもたらされる、バスク州サントゥルス生まれかのような彼の発声.........ビールをもう一杯飲む必要があるだろう。
Aaaargh!そして今、DESPERDICIOが鳴り始めた。はやくもボトルのビールが終わりに近づいている。私はさらにボトルを取り出す。ここに狂気がやって来る。彼らのテープやレコードを所有しているし、PORTADORES DEL TINGA TINGAの訪日ツアーで共演した仙台、足利のふたつのギグを決して忘れることはないだろう。
1曲目は、まるで地獄。はりつくノイズ。慣れ親しむ音。速さと狂気の叫びは悪魔が絶望を吐き出している様だ。2曲目。スローで、数々のイベリアのパンクソングや、バラッドを思い起こさせる。コンサートにいるすべての人間が、嗚咽することを選ぶだろう。狂気と狂乱は繰り返し、RIPの"ODIO A MI PATRIA"の素晴らしいバージョンで彼らのサイドを締めている。
私たちを刑務所に閉じ込め、殴打し、屈辱を与え、金持ちのために労働をさせる国家に対する私たちの歌。今、彼らはそんな歌を歌っている。母国への憎しみは普遍的であり、このサウンドで彼らはそれを証明するだろう。
Aaaargh!ビールが無くなったのでまた叫ぼうか。私は別の1杯手にいれて、もう一度これを聴くつもり。
このテープを作り上げた、DESPERDICIO、POVLACION、MOTHPERDICIO TAPESに心から感謝を。この困難で、不確実で、危険な日々。今日の様な1日にこれ以上のサウンドトラックは考えられないだろう。』

Héctor (SUDOR)

レーベル直販分にはVONDO/加藤ホーク/モス田モス蔵で制作した、コラムやレコメンドを載せたA6サイズのZINE付きです。

送料無料で発送します。

商品をアプリでお気に入り
  • 送料・配送方法について

  • お支払い方法について

¥1,000 税込

SOLD OUT

最近チェックした商品
    その他の商品